日本癌学会・日本対がん協会主催 第22回日本癌学会市民公開講座
最終更新日:2023年5月26日
司会:中村 祐輔 先生(米シカゴ大学医学部教授)
中釜 斉 先生(国立がん研究センター研究所所長)
がん患者一人一人に合った治療法でがんを制圧するために―。最先端のがん研究と治療、検診や予防の考え方を分かりやすく紹介する日本癌(がん)学会恒例の市民公開講座が開かれました。4人の専門家の講演に、司会の中村祐輔先生は「患者さんに希望の光を与えたいと多くの研究者が頑張っています。がんに関する怪しい情報も多いですが、正確な情報を発信し、患者さんと研究者が手を取り合って患者さんの笑顔を取り戻す試みを続けたいと思います」と述べました。
講演1「がんペプチドワクチン療法」
奥野 清隆 先生(近畿大学外科教授)
手術、抗がん薬、放射線に続く“第4の治療”になるかもしれない「がんペプチドワクチン療法」。 医師や患者から熱い注目を浴びている新しい治療はどんなもの!?
講演2「患者さんひとりひとりの治療のために」
古川 洋一 先生(東京大学医科学研究所臨床ゲノム腫瘍学分野教授)
その患者のがんにはどの抗がん薬が効くのか? 適切な投与量は? 副作用は? 遺伝子検査で事前に予測できれば、患者に優しいがん治療が実現する!
講演3「日本発のロボット手術開発へ:
ガスレス・シングルポート・ロボサージャン手術」
木原 和徳 先生(東京医科歯科大学腎泌尿器外科教授)
外科医に6つ視覚を与え、超人的な動作ができる先端機器を持たせたら、1円玉サイズの穴からおなかを膨らませずにがんが摘出できた! 日本で開発された最新のロボット手術の報告。
講演4「がん予防法とがん検診―大腸がんを中心に―」
松田 一夫 先生(福井県健康管理協会県民健康センター所長)
「がん検診は不安をあおるだけ」とは過去の俗説。がん検診は“要精検”をできるだけ減らす方向に変わった。正しく検診を受けて楽にがんを克服しよう!