喫煙のがんを始めとする健康に関する情報発信【参考文献10】
最終更新日:2023年4月4日
タイトル: | Trends in smoking prevalence and attitude toward tobacco control among members of the JCA in 2004-2017 |
著者: | Ito Y, Katanoda K, Yamamoto S, Hamajima N, Mochizuki Y, Matsuo K. |
雑誌名: | Cancer Science ; First published: 16 February 2022 |
リンク: | https://doi.org/10.1111/cas.15289 |
【文献の紹介文】
日本癌学会喫煙対策委員会が2004年より理事会の承認を得て実施している喫煙対策に関する会員対象の調査をまとめた報告です。2017年に4回目として実施された本調査では、2016年に改訂された日本癌学会の禁煙宣言の各項目に対する会員の意見を調査しました。ほとんどの項目に関しては9割前後の人が賛同をしましたが、たばこ関連産業からの研究資金に対する厳しいルールについても項目に対しては6割程度しか賛同しておらず、16.7%の会員が支持しない立場を表明しました。基礎研究分野の若手研究者において反対を表明する割合が高くなっていました。今回の調査を通して、改めて、利益相反からの独立性と研究資金の透明性の重要性を議論しました。
【紹介者コメント】
対がん活動にかかわるがん研究者の集団である日本癌学会において、たばこ対策への取り組みと理解について、十分に周知する必要があると感じました。また研究者は、研究資金の出所についてきちんと開示し、研究成果が適切に評価される枠組みが必要であると思います。現在、新型たばこの登場により、たばこ対策は次のステップに進む必要があります。禁煙宣言の次期改訂に合わせて、会員アンケートは実施されますので、会員の皆様、ご協力をよろしくお願いいたします。
担当委員:伊藤 ゆり (大阪医科大学 研究支援センター 医療統計室)