喫煙のがんを始めとする健康に関する情報発信【参考文献12】|学会概要|日本癌学会

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喫煙のがんを始めとする健康に関する情報発信【参考文献12】

最終更新日:2023年4月4日 

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タイトル: Mortality in relation to smoking: 50 years' observations on male British doctors.
著者: Doll R, Peto R, Boreham J, Sutherland I.
雑誌名: BMJ. 2004;328:1519
リンク: https://www.bmj.com/content/328/7455/1519.long

【文献の紹介文】

この論文は約35000人の英国の男性医師を50年間追跡したコホート研究で、喫煙の危険性と禁煙した年齢による死亡リスクの減少について、報告したものです。喫煙し続けた人は、生涯非喫煙者に比べ、平均で約10歳若く死亡していました。60歳、50歳、40歳、30歳の時点で禁煙した場合、それぞれ約3年、6年、9年、10年、寿命が延びていました。成人してから喫煙し続けると年齢別死亡率が3倍になるものの、50歳で禁煙すると死亡リスクは半減し、30歳で禁煙すると非喫煙者と同等の死亡リスクになるという報告でした。

【紹介者コメント】

20代のころ喫煙していた私はこの論文に28歳のころ出会い、30歳までに禁煙するぞと決意し、禁煙することができました。科学的根拠に基づいた禁煙への行動変容を促す重要な論文の一つです。禁煙に遅すぎるということはない、何歳になっても禁煙することで、寿命が延びます。今たばこを吸っている方にも同様のメッセージが届くといいな、と思い選びました。

担当委員: 伊藤 ゆり (大阪医科大学 研究支援センター 医療統計室)

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