「極性制御を介する細胞からの組織構築とその異常による病態」
細胞が極性を獲得することは、様々な生命現象において細胞が示す重要な特性である。
例えば、分化した上皮細胞と神経細胞に特有の形態と機能などは細胞の極性化に基づく。
また、とりわけ発生過程では、極性化と脱極性化を組み合わせることで細胞形態は変化し、組織や器官が形成される。この際には、複数の細胞の極性化が空間的時間的に巧妙に調整されなければならない。逆に、一旦確立した組織の極性が破壊されることが癌の悪性化等に関与する。
これまでに個々の細胞の頂底軸や運動時の前後軸等の極性決定の分子機構は明らかになってきたが、極性化した細胞が如何にして組織を形成するかの理解は不十分である。
本セミナーでは、最新の研究成果を第一線の研究者にお話をいただき、分子から個体レベルにおける極性化と形態形成の関連についての理解を深めたい。
10:00~10:10 | はじめに 大阪大学大学院医学系研究科 分子病態生化学 教授 菊池 章 |
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10:00~11:00 | 「初期胚発生における細胞間接触・細胞極性Hippo経路の役割」 熊本大学 発生医学研究所 分化制御分野 教授 佐々木 洋 |
11:00~11:50 | 「イメージング技術を用いた細胞極性解析」 京都大学大学院医学研究科 基礎病態学講座病態生物学専攻 講師 清川 悦子 |
11:50~13:10 | - 昼 食 休 憩 - |
13:10~14:00 | 「細胞の極性輸送の異常による組織構築の異常と病態について」 大阪大学大学院医学系研究科 細胞生物学教室 教授 原田 彰宏 |
14:00~14:50 | 「細胞の極性、脱極性を介する上皮形態形成」 大阪大学大学院医学系研究科 分子病態生化学 教授 菊池 章 |
14:50~15:10 | - 休 憩 - |
15:10~16:00 | 「正常上皮細胞と変異細胞の相互作用」 北海道大学 遺伝子病制御研究所 分子腫瘍分野 教授 藤田 恭之 |
16:00~16:50 | 「神経組織の極性制御とその異常による病態」 名古屋大学大学院医学系研究科 神経情報薬理学講座 教授 貝淵 弘三 |
16:50~17:00 | おわりに 熊本大学 発生医学研究所 生殖発生分野 教授 山田 源 |